こぶが急に大きくなったら要注意
子宮筋腫:悪性・良性の区別は困難
本来、腫瘍(しゅよう=こぶ)には良性のものと悪性のものがあります。 良性の腫瘍は、他に転移しません。 また、命にかかわることもありません。 子宮筋腫は、良性の腫瘍の代表的なものです。
悪性の腫瘍は、周辺の組織を侵したり、転移したりします。 手当が遅れると、命にかかわることもあります。
子宮に関していえば、 子宮肉腫(にくしゅ)という悪性の腫瘍があります。
ところで、良性であるはずの子宮筋腫が、 やがて、悪性の子宮肉腫に変わっていくことなどあるのでしょうか?
答えは、これは仮説ですが、大変低い確率で、 良性が悪性に変わることもあるようです。
通常、悪性の子宮肉腫は、 最初から悪性として発生してきますが、 まれに、上のようなこともあるようです。
もっとも、子宮肉腫という悪性の腫瘍は、 確率でいうと、あらゆる婦人科の悪性腫瘍のなかで、 約1パーセントという低い確率でしか発生しません。 したがって、過度の心配は無用です。
臨床的にむしろ問題になるのは、 良性が悪性に変わるかどうかということよりも、 両者の区別がとても困難な点にあります。
具体的には、たとえば子宮筋腫の手術をする場合、 手術前に、これは子宮筋腫だ、いや、子宮肉腫だ、 と断言することは、実は、かなり難しいのが実状です。
最終的な診断は、 子宮を摘出後、病理検査にかけて、 そこではじめて診断が下る、ということがけっこうあるのです。
悪性の子宮肉腫ですが、 良性の子宮筋腫に比べて、 成長が大変はやく、閉経後も小さくならないのが普通です。
さらに、子宮筋腫に比べ、子宮肉腫は、 痛みが持続的で、とても強い、という特徴があります。
以上のことから、 かりにあなたが子宮筋腫だと診断されても、 成長のスピードだとか、痛みの性質などに、 よく注意することが大事になります。 とりわけ、上にも書いたように、 閉経後も成長を続けるようなら、 子宮肉腫の可能性もあるので、注意が必要です。
もしも子宮肉腫であることが確実視された場合は、 単純子宮全摘術で、子宮ごとすべて取り除き、 さらに、両側の卵管・卵巣を取ってしまいます。 手術が終わったら、あとで化学療法をおこなうケースも出てきます。 (リンパ節に転移することは少ないので、 リンパ節までは取らないようです)
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